ariga10dazoの日記

休眠ブログからの再出発なのだな ( ^)o(^ )

『山の神の使い』

さぬきひとくち話 第4回

  『山の神の使い』

讃岐にはあんまり高い山はないな。
讃岐富士と呼ばれとる、飯野山のようにお椀をふせたような丸っこい山が多いんやが、それでも四国山脈に近いところ山深いところでは、うっそうと木が茂って昼でも薄暗いひとっこ一人おらんような寂しい山があるな。
そんなところで迷子になったら大変や。
うっかりしとるとモノノケや妖怪に化かされて帰れんようになってしまう。

そうならんように、昔から山で働く人々はまず山の神さまにお供え物をしてから山へ入っていったもんや。
そうすると山に住んでおる「山の神さま」に守ってもらえるいうてな。
山の神は女の人でな、オコゼをお供えするといいそうじゃ。
山の神には「お使い」がおって、讃岐では山犬さんやと言われておる。たとえば山の中で迷子になると、どこからか白い犬が現れて道案内をしてくれるそうじゃ。
まるで「こっちだワンワン!」とでも言うようにしっぽを振って道を教えてくれるんやと。
その後をついていったらいつのまにか里へ降りていたという言い伝えがあるな。

  讃岐の民話より

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http://www.ganso-ogataya.com/hanasi-4.html