さぬきひとくち話 第5回

『猫の山』
猫は何年も飼っていると、ネコマタっちゅう妖怪になるげな。
尾っぽの先が二つに別れて、人の話を聞いたり、しゃべったり人が見とらんとこで 、ねこじゃおどりを踊ったりするそうや。そんなふうに化けるようになった猫は、ある日、ふいっと家を出て行っておらんようなってしまうんや。
そんな猫達がどこへいくかというとやな、猫山というところへ集まって、ネコマタの国を作っとるいう話や。
大滝寺で飼われていた猫にも、そんな話が伝わっておるな。
この猫も毎晩どこかへ行って、夜明けにならんと帰ってこん。
ふしぎに思った和尚さん、猫を見張っていると、着物を着て出かけていっきよる。
和尚さんは可愛がってた猫を捨てたりできなんだけど、寺にネコマタを置いとくわけにもいかんからヒマを出すことにした。
そうしたらその猫は、これまで飼うてもろた恩返しに、(えらい感心なことやが)お寺に住み着いた大ネズミを退治して出ていったそうな。
和尚さんは小豆飯とお揚げを重箱に詰めて、猫山に置いた。
これは追い出し飯いうて、お別れのしるしなんやそうな。
この猫も毎晩どこかへ行って、夜明けにならんと帰ってこん。
ふしぎに思った和尚さん、猫を見張っていると、着物を着て出かけていっきよる。
和尚さんは可愛がってた猫を捨てたりできなんだけど、寺にネコマタを置いとくわけにもいかんからヒマを出すことにした。
そうしたらその猫は、これまで飼うてもろた恩返しに、(えらい感心なことやが)お寺に住み着いた大ネズミを退治して出ていったそうな。
和尚さんは小豆飯とお揚げを重箱に詰めて、猫山に置いた。
これは追い出し飯いうて、お別れのしるしなんやそうな。
今も猫山にはたくさんの猫がおる。
そやから猫山で猫の話をしたらいかん、というのは本まのことやで。
そやから猫山で猫の話をしたらいかん、というのは本まのことやで。
もし猫が こんなふうに踊っていたら・・・それは・・・
讃岐の民話より