ariga10dazoの日記

休眠ブログからの再出発なのだな ( ^)o(^ )

さぬきの民話

さぬきひとくち話

満濃池竜神さん》

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満濃池には昔から、竜神さんが住んでおるそうな。
ある日のこと。よいお天気に浮かれ出た竜神さん、小蛇に化けて堤の上でうとうと昼寝をしよった。
さて、それを目ざとく見つけたのは比良山の天狗。
さっそくトビに化けて小蛇をつかんで飛び去った。
慌てたのは竜神さん。もとの姿に戻りたくても水がない。
水が無ければ神通力も戻らない。気の毒に、連れていかれた洞窟の中で、ひたすら我慢するしかなかった。

ところがトビは何を思ったか、今度は寺の小僧をさらってきた。
この小僧は、たまたまお手洗いから出てきたところをさらわれたもんやから、手には水の入った柄杓を持ったままやった。
喜んだのは竜神さん。柄杓の水をかけてもらい、 ようやくもとの姿に返ることができた。
「ありがたい。おまえをもとの寺まで送り届けて、私は満濃池
帰るとしよう 。」
かくして竜神さんはめでたく満濃池に帰ってこられたそうな。

え? そのトビに化けておった天狗はどうなったか?
そらもちろん、竜神さんの怒りの一撃で伸びてしもたそうや。
やっぱり、どやん言うても満濃池の守り神やけんの。



竜神さんのおかげで満濃池
いつも水がたっぷりや。

さぬきの民話より