ニュースパニックデー(宇宙戦争の日)
1938(昭和13)年、アメリカ・CBCラジオでオーソン・ウェルズ演出のSFドラマ『火星人来襲』が放送されました。
その中で、演出として「火星人が攻めてきた」という臨時ニュースを流した所、本物のニュースと勘違いされ、アメリカ中で120万人以上が大パニックになりました。
ラジオ版の宇宙戦争は、「市民ケーン」のオーソン・ウェルズがプロデュースしていたそうです。
映画は、宇宙戦争は古いのと新しいのをDVDで見ました。ラジオのオリジナル『火星人来襲』は聞いたことないです。映像がない分リアルだったのでしょう。
時代背景
ラジオ番組自体は、何度も「これはドラマである」と言っていたそうですが、社会情勢が、妙なリアリティをつけ加えてしまったのだと思います。
この番組が流された「マーキュリー劇場」は、聴取率が非常に低い不人気番組でした。
その同じ時間に、全米の3人に1人が聞いている国民的人気を誇る番組があったのですが、たまたま不人気歌手が登場して、多くの人が局を変えた瞬間、火星人によるニュージャージー州襲撃のくだりが放送されました。
ちょうど、ナチス・ドイツと欧米列強が緊張関係にあり、ヨーロッパで戦争が勃発するかもしれないという不安があったことから、火星人による襲撃を、ドイツ軍による攻撃と勘違いした人も多かったそうです。
この事件は、人間は見たいようにしか情報を見ないという、例なのかもしれません。事実をきちんと理解する。そうした思考をしたいものです。