ariga10dazoの日記

休眠ブログからの再出発なのだな ( ^)o(^ )

5月10日 賢見神社

今回は徳島県三好市 山城町寺野112
「賢見神社 犬神憑きを落とす日本随一の神社」
 
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歩みの鈍いオラッチを待ってる
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結構な山奥という風情です
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また休憩しとる、と、振り返るツレ
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境内の案内板
本殿の近くまで行ける駐車場があったなんて・・・
境内案内図を見るまで知りませんでした
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到着した時、祈祷の最中でした。社務所で次のご祈祷を聞くと、今の祈祷が終われば、すぐにしますよって、神職が交代で行ってるようです。
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ご祈祷の為本殿へ向かうツレ
 
ツレはお祓いを受けましたが
オラッチは貧乏なのでお祓いはしませんでした(^_^;)
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剣の神紋です
 
 
ツレがお祓い・祈祷が終わるのを待ってる間
フゥ~ラ フゥ~ラ
御神籤ひいたり写真撮ったり
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ひいた御神籤には緑の珠が入ってました。ストラップはその場で携帯に装着しました。
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社務所で爺様と嫁と娘に御守りをいただく
 
 
 
社務所では、結婚式をココで挙げたいが
着替える部屋を貸して貰えるか尋ねる方が
神社の行事がなければお受け出来ますと応えていた
 
祈祷が終わったツレと

奥社へ
結構急な道を下ります
ヒザに負担が掛かる坂です
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本殿から下って、せせらぎの橋を渡り石段を上がると奥社
 
本殿へ戻るのですが
当然の如く
登坂は下りるよりしんどい
 
本殿まで戻って荒い息を鎮める
なかなか心臓の鼓動は納まらない
ダイブンと落ち着いたところで
車を置いたところへ
ヘコヘコ歩みを進める
足取りは重い
体も重い
 
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徳島新聞webから
阿波の民話-音読シリーズ
 
 
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犬神と賢見さん(上) 三好市
 
とんと昔(むかし)、あったと。
 ある村(むら)によう働(はたら)く一(いっ)家(か)があった。年頃(としごろ)の息子(むすこ)に嫁(よめ)をもろうた。嫁(よめ)も気(き)立(だ)てがようてよう働(はたら)いた。やがて、男(おとこ)の子(こ)が生(う)まれた。
 ある朝(あさ)。飯(めし)がすんで皆(みな)、畑(はたけ)へ出(で)かけるようになった。すると嫁(よめ)が
 「きょうは体(からだ)がだるうてしょうがない。きょうは一日(いちにち)休(やす)ませてつかい」
 ちゅうた。両親(りょうしん)も「なんぞ悪(わる)いもん食(く)うて当(あ)たったんだろう。一日(いちにち)寝(ね)たら治(なお)るわい」ちゅうて、嫁(よめ)を残(のこ)して畑仕事(はたけしごと)に出(で)かけた。
 次(つぎ)の日(ひ)も体(からだ)がだるいけん休(やす)ませてくれちゅう嫁(よめ)に「ゆっくり休(やす)んどれ。なんじゃったら医(い)者(しゃ)に診(み)てもらえ」って仕(し)事(ごと)に出(で)かけた。
 こんな日(ひ)が何日(なんにち)も続(つづ)くんで、嫁(よめ)を医(い)者(しゃ)へ連(つ)れていた。ところが、医(い)者(しゃ)は「どこも悪(わる)いとこない」って首(くび)をかしげるばかりじゃった。
 ほんで、婿(むこ)は「こりゃ気(き)のせいじゃろう。ようなるまで寝(ね)とれや」ちゅうて、寝(ね)かせた。
◆注釈
 [休(やす)ませてつかい]休(やす)ませてください
 [ちゅうた]と言(い)った
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犬神と賢見さん(中) 三好市
 
ところが、嫁(よめ)の様(よう)子(す)がだんだんおかしゅうなってきた。飯(めし)も手(て)づかみでむしゃむしゃ食(た)べる。時(とき)には四(よ)つんばいになって口(くち)だけで食(く)おうとするし、家(いえ)から出(で)て歩(ある)くと手(て)に噛(か)みついてくる。やがて、分(わ)からんことを口(くち)走(ばし)ったり、うなり声(ごえ)を上(あ)げて部(へ)屋(や)ん中(なか)を這(は)い回(まわ)ったりするようになった。
 はだけた着(き)物(もの)から白(しろ)いふとももが出(で)てきた。見(み)るとなんと大(おお)けなアザがなんぼもある。犬(いぬ)の歯(は)形(がた)のようじゃった。
 「こりゃ病気(びょうき)じゃない、犬神(いぬがみ)がついとるんじゃ」
 ちゅうことになった。犬神(いぬがみ)つきちゅう家(か)系(けい)があって代々(だいだい)女(おなご)の人(ひと)に伝(つた)わるそうな。人(ひと)をねたんだりうらんだりして取(と)り付(つ)き、病気(びょうき)にさせたり苦(くる)しませたり、時(とき)には呪(のろ)い殺(ころ)してしまうそうな。
 ほんで、近所(きんじょ)の人(ひと)にも助(たす)けてもろうて嫁(よめ)を荷車(にぐるま)に乗(の)せ山城(やましろ)の賢(けん)見(み)神社(じんじゃ)へ運(はこ)んだ。賢(けん)見(み)さんは「犬神(いぬがみ)落(お)とし」の神(かみ)さんとして知(し)られ、中国(ちゅうごく)地(ち)方(ほう)からも落(お)としにくるそうな。
◆注釈 
[なんぼ]いくつ
[ちゅうこと]ということ
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犬神と賢見さん(下) 三好市
 
 早速(さっそく)、嫁(よめ)を神殿(しんでん)の前(まえ)に寝(ね)かせて神主(かんぬし)さんが拝(おが)んでくれた。やがて、嫁(よめ)は目(め)をカッと見(み)開(ひら)き、信(しん)じられんような力(ちから)で押(お)さえとる男(おとこ)たちをはね飛(と)ばした。嫁(よめ)が逃(に)げようとするんを男(おとこ)たちが押(お)さえつける。ほれでも、神主(かんぬし)さんはご祈(き)祷(とう)を続(つづ)けた。
 神主(かんぬし)さんが半時間(はんじかん)ほど拝(おが)むと、嫁(よめ)はウオーッてケモノのような大(おお)けな叫(さけ)び声(ごえ)をあげ、のけぞるように体(からだ)を浮(う)かせたかともうと、バターンとこけて動(うご)かんようになった。
 すると、神主(かんぬし)さんが
 「もう大丈夫(だいじょうぶ)じゃ。えらいがいな犬神(いぬがみ)がついとってなあ。連(つ)れてくるんがもっと遅(おく)れとったら命(いのち)も危(あぶ)なかった」
 嫁(よめ)は気(き)がつくと、辺(あた)りをキョロキョロ見(み)回(まわ)して
 「うち、どうしてこんなとこにおるんで」
 って、みょうな顔(かお)しとった。
 ほれから、嫁(よめ)はわんくへ連(つ)れていてもらい、あくる日(ひ)から元(げん)気(き)になり畑仕事(はたけしごと)に出(で)るようになった。
 おーしまい。
 
◆注釈
[がいな]強力(きょうりょく)な
[わんく]自(じ)分(ぶん)の家(いえ)
 
◆参考 後藤豊編「ふるさとの語りべ民話」